時満つる

第37回 日展(2005年)


これはウミガメのシリーズの初期のものです。

福木の根っこに埋もれてスケッチに没頭していると、スーっと目の前をウミガメや魚たちが横切っていくような錯覚を覚え、そこから水中の生物を、自由に飛ばす作品が生まれました。

顔料と染料の併用も試みています。

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朱い月

第27回 日本新工芸展(2005年)


沖縄の集落の端っこなどでスケッチしていると、やがて日が沈み、どこからともなく三線の音色や、エイサーの太鼓が聞こえてきたりします。
気がつくと、ゆっくりと大きな赤い月が昇っていたりして、今までなんとも思わなかった茂みから、精霊が覗いているような不思議な感覚にとらわれます・・・。
この作品は昨年からアジアの国々を回っています。夏にはインドで会えたのですが、いつ日本に帰ってくるのかなぁ・・・。

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備瀬・友ありて

第36回 日展(2004年)


取材地は今はメジャーな観光スポットになりましたが、私が20年近く前に通いつめていた、美ら海水族館の先の備瀬の集落です。
びっしりと植えられた防風林「福木」の並木は、まるで回廊です。
静かな並木沿いに座ってスケッチしていますと、あっという間に一日が過ぎていきました。
そんな時、気づくと後ろで私を見つめている子犬が一匹。
その後訪ねる度に、彼の姿を探したものです。

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浪に濯われ

第25回 日本新工芸展(2003年)


寄り添う二人の男女にも喩えられる、沖縄本島北部喜如嘉にある「伴立ちの樹」をモチーフに、人生雨が降ったり、浪に濯われたり・・・と、表現した作品です。

この作品は基本的に型捺染で制作しています。

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